【ISMS】ChatGPT活用事例!ISMSに必要なドキュメントを作らせたら圧倒的なコストカットを実現した話
ChatGPTは、使えば使うほど「便利さ」と「情報の信頼性の低さ」を交互に感じる不思議なサービスだ。
便利さで言えば、「SEO対策のために書く記事」や「プログラミングのサンプルコード」を始めとした専門性の高いものから、「怒っている妻に対しての返信」の様な日常生活レベルにも幅広く対応している点だ。
かと言えば、時にありえないほどチープな回答をして困らせてくることもある。
そういった中で考えると、ChatGPTは創造するのが仕事ではなく、あくまでも模造するのが仕事であるということだ。すなわち、一般的に良く知られているマニュアル系であれば、かなり高精度なものに仕上がると思い、実際にISMSの教材として「BCP対策の教材」を作ってみた。
※最後まで進めていただくと、今回作成した教材をDLできます!お忙しい方はDLだけでも大丈夫です。
プロンプト例
BCP対策の教材を作成しようとしています。
各章のスライドを作成していただきたいです
# 条件
・出力
→PowerPoint形式
・図解
→あり
# 対象者
・対象となる受講者層(例:全社員/一般社員/管理職/BCP担当者 など)
→全社員
・使用目的・シーン(例:社内研修/eラーニング/顧客向け説明資料 など)
→社内研修
・希望のデザイン(シンプル/ビジネス/ポップなど。)
→ビジネス
・会社ロゴやブランドカラーの反映有無(あればお知らせ or 後で追加可能
→なし
「→」としてあるものが、実際に自分が設定した値。これをChatGPTに渡してあげる。
出力されたもの

内容は端的にまとまっており、書いてある内容にも全く違和感はない。しかし、左側の各スライドをみていただくと分かる通り、オブジェクトの配置が完全に壊れてしまっている。
ただ、この程度の修正であればすぐ出来る訳で、文章を考えて打たないといけないことを考えれば本当にありがたい話ではなかろうか?
ISMSの訓練では、多くの企業が外部に委託をしていると思うが、本当に無駄な金がかかる上に偉そう・・・という最悪な現場を何度もみてきた。
だが、ChatGPTに投げてしまえばひと月でISMSの取得に必要なドキュメントを揃えることも現実的な話の様に思う。これからISMSの取得を考えている方、ISMSのPDCAでテスト実施などに時間が取られている方は是非試してみて欲しい。
余談(名ばかりコンサル会社は潰れる)
こうしてみると、今コンサルを語って営業をしている会社はどんどん立場を失っていくだろう。見ていただいたら分かる通り、長らく続いてきたインターネット社会が更なる進化をしているからだ。
これはコンサルとして本当に努力を続けてきた身からすると嬉しい話だ。
例えば、元々がコンサルファームですらないのに、その分野で知名度のあるSIer(システム開発会社)や不動産管理会社が「~コンサル」と名乗ったりしているのを見ると本当に不快でしかなかった。また、明らかに社会人経験が足りないにも関わらず、何となく知った言葉を使っている人とは会話すら成立もしなかった。
ただの金稼ぎの道具として「コンサル」という言葉が使われる昨今、AIの普及によってそれが少しでも変わっていくというのであれば、これからも私はクライアントバリューをただひたすらに追及する、そんなコンサルのままでいられると思う。
それが本来あるべきコンサルの姿だからだ。
そんな側面から考えると、AIによってもたらされる本当の価値とは、金稼ぎに走った業界に対しての粛清 ― 本来のあるべき姿への浄化かもしれない。