【2023年最新】スマートロッカーとは?鍵の受け渡しはもちろん、新たな可能性を見せるスマートロッカーからおすすめの商品をピックアップ!
レンタカーやホテルなどお客様と貴重品のやりとりが必要な店舗型ビジネスにおいて、貴重品の受け渡しなどに従業員の工数を使ってしまうことは事業成長を鈍化させる原因となってしまいます。そのため、より事業成長を望むのであれば直接従業員が行わずとも可能な業務は「無人化」を進めることで「工数削減」や「顧客満足度の向上」していくことが重要です。
そこで、そういった事業を営む・従事する方に向けてご紹介したいIoT製品が「スマートロッカー」や「インテリジェンスロッカー」「IoTロッカー」などと呼ばれる「ロッカー」や「金庫」をデジタル化したソリューションです。(以降は「スマートロッカー」の呼称で統一しますが、まだ登場して間もないこともあり今後名称が変わるかもしれません。)
ロッカーや金庫と言えば、学校やオフィスなど様々な場所にある「ダイヤル式で番号を入力する」か「鍵を使って開くもの」をイメージしませんか?この様なタイプのロッカーをストレージロッカーなどと言い、ロッカーが持つ役割はあくまでもただの「貴重品を入れる箱」でしかありません。
しかし、スマートロッカーとは携帯電話キャリアのSIMやWi-Fiチップなどを搭載することでインターネット通信を可能にしたロッカーであり、お手持ちのスマートフォンなどから扉の開閉を行うことが出来るようにしたり、温度や湿度の管理、充電機能、利用状況の可視化など、「箱の中身を管理」することが出来るようになるのです。
こうした機能は、ホテルやレンタカーなどであれば予約システムと連携させることで、お客様が来店した際に必要な「鍵の受け渡し」などの業務を従業員が行わずともスマートロッカーだけで完結させることが出来るようになります。更に言えば、入退店時の混雑を回避することも出来るようになり、顧客満足度のアップも見込めます。
既に多くの導入事例がある海外で市場調査を行ったところ、消費者向けおよび企業向けスマートロッカーの売上は、2030年まで毎年10%成長すると予想されており、近年急速に需要が集まっています。もちろん海外ばかりではありません。日本でも大手コンビニチェーンであるセブンイレブンで「宅配便ロッカー(製品名:PUDOステーション)」を導入していますが、これもスマートロッカーが持つ機能を上手く利用したサービスの一つと言えるでしょう。
つまり、スマートロッカーは、その柔軟性から、あらゆる業界で使える貴重品の管理・受け渡しの課題解決に適しています。「すぐにどんなものがあるのか知りたい」という方には、各業種毎にメジャーな商品を紹介していきますので、自社で使えそうなものがないか検討してみてはいかがでしょうか?
1.Packcity Japan – PUDOステーションからオリジナルのスマートロッカーまで幅広い用途で使える!
Packcity Japanは、PUDOステーションで有名なスマートロッカーを開発した会社として知られていますが、PUDOステーションはクロネコヤマトの宅配便限定サービスです。
もしもオリジナルの用途で利用したい場合にはPackcityJapan単体での契約も出来ます。
2.KeyStation – 形状が自由かつこれからDXするには最適なスマートロッカー
KeyStationはKeeyls株式会社が提供するスマートロッカーで、卓上タイプからスタンドタイプまで幅広い形状を持ち、どんな事業者にも利用がしやすい特徴があります。
料金プランも購入からレンタルまで出来るため、DXのために導入を検討している企業にとっては是非おすすめしたい商品です。
3.KeyCafe – デザインのアレンジも自由自在!自社をPRしたいならおすすめ!
ブラウザやスマホから遠隔で鍵を管理することが出来ます。鍵のアクセス権は従業員、顧客、パートナーなどリアルタイムに変更することができます。
管理画面が非常に美しく使い勝手も抜群ですが、豊富なAPIもあるため自社のシステムに組み込むことで自由な使い方が出来るのも特徴です。
以降では、「スマートロッカーはどのように機能するのか?何ができるのか?また、他の企業はどのように活用しているのか?」といった質問にお答えすることで、スマートロッカーの魅力を伝えていきたいと思います。
スマートロッカーとは何か?
まず、スマートロッカーにどのような技術が使われているのかご紹介していきましょう。大きな括りで言えば「IoT」や「スマートテクノロジー」と呼ばれるカテゴリに属し、コンピューターとセンサーシステムを統合し、モニタリングすることが出来る製品の一つです。多くの場合、IoT製品やスマート製品は自身のデータを分析し、自動的に性能を変化させることができます。
その中において、スマートロッカーとは、そのような統合されたコンピューターとセンサーネットワークの一つを組み込んだ安全な保管・配送システムのことです。具体的に言えば、センサーによってサインアウトできるかをその場で調整したり、修理が必要な場合にはアラートを鳴らしたり、サインアウトのパターンに異常があれば警告を出したりすることができます。
従来のセンサーを搭載していないストレージロッカーでは、例えばノートパソコンなどの資産を収納することはできますが、PINコードや鍵によって施錠を行っており、「誰が」「いつ」「どのように」使用しているかを確認する手段がありません。更に、PINコードを知っている人ならいつでもノートパソコンを持ち出すことができてしまい、セキュリティは非常に脆弱なものであると言えます。
これに対し、スマートロッカーはノートパソコンを収納した上で、同時に「誰が」「いつ」「どのように」使用したかまでトラッキングするようなシステムです。具体的には、スマートロッカーに搭載されている認証パネルなどによって、ノートパソコンを持ち出すことが出来るユーザーの個人情報を予め記録し、登録されていないユーザーは絶対に開くことが出来ないようにする、またユーザーごとに特定の時間帯でのみ利用を制限することができます。このように、スマートロッカーを活用することで高度なセキュリティシステムを導入することが出来、今後新しい活用方法が生まれるのではないかと言われています。
スマートロッカーが持つ9つのメリット
1. 人件費の削減
スマートロッカーは、取引、入退室記録、レポート作成など、手作業で行っていた資産管理をすべて自動化します。これにより、資産の安全性を損なうことなく、スタッフはより生産的な業務に専念することができます。
社内情シスの様な立場の方や、契約発注業務を行っている方にとって資産管理は重要ですが面倒なもの。これに対して課題解決をリードするスマートロッカーの存在はこの上なく利便性が高いと言えるでしょう。
2. マクロマネジメント
マクロマネジメントとは、マイクロマネジメントの対極にあるもので、言ってみれば、効率的に仕事をする上で必要な資産をいつでも活用できるようにすることです。
例えば、スマートロッカーを活用することで、上司に毎回施錠や解錠などをしてもらうことなく、いつでも必要な資産を活用することが出来ます。もちろん、本人にとって必要でない資産には使用を制限する設定も出来るため、スマートロッカーによって自動的にセキュリティと効率化を促します。
3. 業務の改善
オフィスに配置するスマートロッカーは、機器を保護するだけではありません。センサーを活用したフィードバックとコミュニケーション機能により、まったく新しいワークフローを構築することができます。そのため、リーンマネジメント(プロセス管理)を徹底している企業にとっては、スマートロッカーで大きく業務改善が見込めるでしょう。
例えば、スマートロッカーを使用して電子機器を保管している企業であれば、スマートロッカーをメンテナンス用のロッカーとして活用することもあります。ノートパソコンやその他のデバイスを返却する際に修理が必要な場合、ユーザーは認証パネルで破損のフラグを立てメンテナンスロッカーに預けるだけで、技術者に問題報告用の自動メールを送信できるように設定することも出来ます。
4. 作業者の時間を節約
スマートロッカーは、従業員の1日を無駄にしかねない作業を自動化します。最も必要な場所に設置することで、従業員は必要な資産を利用するために機器管理者を探すような必要がありません。更に、ロッカーは数秒で認証することが出来る上に、箱の開け閉めから貴重品の持ち出しまで全ての行動を完全に記録することが出来ます。
5. 効率的な分散管理
スマートロッカーを活用することで、これまで一人で資産管理を行っていたところから、必要とする組織全体に分散して資産管理させることができます。これによって、例えば退職者が発生した場合に必要な資産をすぐに受け取ることが出来るようになります。他にも、機器の故障時には即座にアラートを出してくれるため、例え担当者が不在の場合でも別の従業員で代替できるよう促し、サービスの中断を最小限に抑えるなどにも活用することが出来るのです。
5. 資産損失の削減
スマートロッカーは、常にロギングしているため、ヒューマンエラーによるリスクがありません。例えば、コンテンツ監視により、ユーザーが正しいデバイスを返却したことを自動的に確認することができます。また、自動化されたロッカーは、ユーザーが時間通りにデバイスを返却していない場合、監督者にアラートを送信することができます。
6. コンプライアンスの遵守
コンプライアンス対象となる資産を管理する場合、スマートロッカーの自動レポート機能は、コンプライアンスを維持するために効率的な方法と言えます。多くの場合レポートはカスタマイズが可能で、正確なデータを即座に発見するのに役立ちます。また、カメラを内蔵したタイプのスマートロッカーであれば、異常な操作をした従業員の写真を記録し、責任を追及するなどにも役立ちます。
7. デバイスの使用状況をより正確に把握
RFIDタグなどによって、デバイスが「いつ」「どのように」使用されたか詳細に把握することができます。これによってパフォーマンスの傾向がわかり、より大規模なビジネス上の問題を特定することができます。つまり、スマートロッカーはビジネスにおいて貴重な気付きの源となるのです。
8. トラブルも問題なし
スマートロッカーは、人の出入りが多い職場や、非常時にも対応できるように設計されています。例えば、新規ユーザーの多くは、停電時に利用できるかどうか心配します。しかし、スマートロッカーは、バッテリーのバックアップによって、停電時でも使用することができます。
また、スマートロッカーは、権限を与えられたユーザーが遠隔で操作できる緊急解除機能を備えています。警察や救急隊など、迅速な対応が必要な組織で利用することができます。
また、スマートセーフティーロッカーは、PCやモバイル機器から権限を与えられたユーザーが起動できる緊急解除機能を備えています。警察や救急隊など、迅速な対応が必要な組織で利用することができます。
9. カスタマイズ性が高い
監視センサーと管理ソフトはメーカー毎によって様々ではありますが、実はかなり柔軟な機能を備えています。例えば、貴重品の管理であるセンサーを追加してもらいたい場合にも、メーカーがオールインワンでパッケージを提供しているため協力してもらうことが出来ます。また、APIを提供しているケースも多く、一部機能を流用する形で新しいソリューションを生み出すことも可能です。
各企業における実例5選
1. デバイスの管理
物流事業を営む企業では、倉庫の在庫管理にハンドヘルドスキャナーを使用するなど、多忙な環境の中で多くのデバイスを従業員が使用しています。これらのデバイスは置き忘れたり、紛失したりすると、生産性が低下します。また、資産が損傷した場合、交換費用がかさむこともあります。
監視機能を備えたスマートロッカーを導入し、倉庫や配送センターにおけるハンドヘルドスキャナーの管理を改善しました。その結果、ロスが削減され、メンテナンス専用ロッカーは破損した機器の使用復帰を早めることができました。
2. 証拠品の管理
法執行機関は、従来、保管する法医学的証拠の管理に多くの労力を費やしてきました。専任の証拠品管理者を設け、証拠品を保管するロッカーを監視し、証拠保全管理票を収集し、刑事や裁判のために証拠を確実に利用できるようにしています。
スマートロッカーは、証拠品の保管管理を自動的に行うことができます。24時間システム的に管理するため、専任の証拠品管理者を設ける必要がなくなり、常に証拠品の所在を追跡することができます。また、腐敗する場合などは生物学的証拠を安全に保管するために、冷蔵ロッカーなどにすることも可能です。
3. キットの構成品検査
RFIDタグによる内容物の監視機能などを活用することで、ケース越しでも、1つのロッカーで複数の物品をスキャンできる精度の高さが特徴です。そのため、救急救命士用の薬袋など、キットの構成品チェックをスマートロッカーで簡単に自動化することができます。
4. 小包の保護
小売店での集荷サービスに対する需要は高まっており、多くの企業がスマートな保管・配送システムを利用してそれに応えています。スマートロッカーは、永続的な保管と同様に、一時的な資産保管も簡単に処理することができます。
5. 鍵の受け渡し
一言で鍵と言っても様々なものが存在しますが、良く用いられているのがホテルの鍵やレンタカーの鍵などです。スマートロッカーによって鍵の受け渡しを自動で行うことが出来るため、スムーズにお客様をご案内します。
また、受け渡しミスなど人的なエラーの発生も極力抑えることが出来るため、今このような業界からは多くの依頼を受けております。
まとめ
ご紹介してきた内容はあくまでもこれまでのスマートロッカーであり、今後全く新しいコンセプトのスマートロッカーの登場や、更なる使い方が登場するかもしれない可能性を秘めたプロダクトと言えます。
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